「チョットチョットお父さん!!エンドウの花を鳥が千切っているよ」
妻にそう言われて窓の外を見ると、ヒヨドリがエンドウの白い花をくわえています。
空中で花をついばみ、ブロックの塀の上で花を呑み込むようです。
このようなことは桜でも見られます。
顔に花粉を付け密を吸うメジロならミツバチの代役もこなせるでしょうが、
ヒヨドリは花びらそのものを食べてしまいます。
ヒヨドリだって、もちろん実の方がだいすき。花を食べるのは実のない時期。
サクランボは桜の樹の下にもたくさん落ちますが、桜の樹は自分の近くでは発芽させない物質をだしているので新しいサクラは生えてきません。
春、山の方に目を向けると山全体が白くなって、こんなにいっぱいサクラが・・・と気付く方も多いと思います。
ある日突然、庭に植えていないはずの桜やピラカンサ、クロガネモチの稚樹の芽生えを見つけて驚いたことはないでしょうか。
ヒヨドリに乱暴されるだけと思われる桜が、ヒヨドリを利用して、その勢力を山全体に拡大させていたのです。
〈ウチのエンドウにとってヒヨドリは全く害鳥ですが・・・。〉
|