つるつるふさふさ(カニクサ)
カニクサは、シダ類には珍しい蔓性で、 しかも、つるに多数の葉がついているように見えるが、つる全体が1枚の葉で、 葉のようなものは羽片。 葉の縁に胞子嚢を付けると、葉の幅が狭くなり、ちじれた感じになります。
和名は蟹草で、子供たちがこのつるでカニを釣ったためというが、 私は、この蛾(カニクサシダメイガ)がカニに見えるからではないかとも思います。 カニクサは寒い地方では冬に枯れるようですが、和歌山では年中青々としています。 和歌山城の石垣などでもたくさん見つけられ、モーツアルトの髪の毛のように茂ります。
左画像はカニクサとともに和歌山城で見ることができるツル植物で 葉っぱがドクダミに似ているツルドクダミです。 ドクダミ(ドクダミ科)とは関連はなく、まったく別の植物(タデ科)ですが、「その強壮薬は白髪をも黒変させる」いわれます。ストレスなどの緊張を緩和し、血管を拡張させることで、 毛根に栄養や酸素を運び強烈に発毛を促す作用があるとのことです。
「つる」なのに「ふさふさ」にするという、これまたまか不思議な植物です。