ヘーベの笛(イヌガヤ)

  
紀南ではヘベと呼ばれるイヌガヤ。ギリシャ神話の青春と若さの女神へべと同じ呼び名です。
ヘベの笛を作ると、あの頃も手がツルツルになったことを思いだしました。
冬でも凍らないというへベの油のためです。
 
青いままのカヤ(ホンガヤ)と比べ、イヌガヤ(へベ)は赤く熟します。
熟した仮種皮はちょっと松ヤニの匂いがしますが甘〜い・・・
その仮種皮、熟してれば食べちゃえばがいいのですが、
青いものは硬くて爪が痛くなります。
爪が痛くなってからなのですが、押しつぶすと簡単に取り出せることに気付きました。

滑やかな外種皮のイヌガヤが出来上がりました。
女神へベは酒杯をもった姿で描かれることがありますが、イヌガヤの酒ならきっとジンの香りです。
柔らかで温かな葉っぱやツルツルの外種皮はまさしく女神ヘベでしょう。

下段はカヤ(ホンガヤ)ですが、葉っぱを掴むと痛いのでイヌガヤと区別できます。
 
多少痛くっても、ヘベの笛は作れなくっても、滑やかな外種皮でなくっても
苦みのあるイヌガヤよりこっちの実の方が断然ウマイ!!
味はピーナッツそっくりです。
実の大きさもイヌガヤの倍くらいあります。
また、いろんな大きさの実があります。

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