和歌山の鬼瓦(おにがわら)
屋根の上で睨んでいます。雨仕舞いの役割とともに、装飾と厄除けを兼ねる鬼瓦。
ルーツはパルミラの上にメドウーサを厄除けとして設置した古代シリア文化といわれており、日本へ伝わったのは飛鳥時代。
しかし、当時は鬼面ではなく蓮華文を飾っていて、鬼面の瓦は、奈良時代になって日本独自のものとして登場してきます。
能面は顔面に、鬼面瓦は建物の棟先につけて邪気払いです。
平安時代に入ると鬼面が主流になり、それで鬼瓦と呼ばれるようになったらしい。
鬼面じゃない鬼瓦も多種あって、鬼面でなくても棟瓦の端部に付けられた役瓦のことを一般的に鬼瓦と呼ぶようです。
最近は建売住宅が多く瓦葺きの屋根が少なくなったばかりか、民家で鬼面の瓦を使っているところはほとんどなく、鬼瓦をデジれるのもあとしばらくかもしれません。
鬼瓦を乗せられるような美しい日本建築が復活すれば日本の森林も元気を取り戻せると思うのですが・・・。
〈参考〉ちょっと心配だったけれど建物の撮影は著作権法第46条で認められ、写真利用も原則自由・・・とか。
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